忍者ブログ
[3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



寝相の悪い兄貴に、決して離れることなく、くっついて眠った弟分。

取りあえずこれだけ!小説の続き書きたいけど眠い!また追記するかも
PR


首都カシャを中心に、アビ全土が王家の支配する典型的な封建社会である。

※例外
【裏切りの都トウカトウカ】…大魔術師グールグーラが実質上の領主であり、アビ国内でありながら、アビの治外法権となっている。あらゆる貴族はおろか、王族の介入も許されないのは、トウカトウカに西国コキュートスの後ろ盾があるからである。
【職人街シウゴウ】…職人や商人によって形成されたギルドが統治する自治領区。交易や生産業によって財源が豊富であり、王家にその利潤の一部を献上する代わり、ギルドによる自治が認められている。
【その他】…地形の関係で王家の統治が行き届かぬところは、原住民族の自治領となっている部分が多い。



―アビの歴史概要―(大陸暦は1582年とする)

1000年頃 ラークシャサ・グル・スレンドラジッド国王就任。アビ最盛期の時代である
       
1000~1030年頃 三十年戦争勃発。
            発端は汚染物を魔法にて逆流させたことにより、アビ国内の環境は劇的に改善されるも、他国からの非難を受けたことに始まる。アビは他国の要求する逆流システムの撤廃を拒否。ならず、宣戦布告を始める。よってアビ対他国の長い戦争が始まった。

1030年頃 甚大なる支持率であったシャサ王に対し、終らない戦争に疲弊した民の、憤懣の矛先が向けられる。
そして遂に、王直属の親衛隊(十三使途と伝わる)がクーデターを起こし、シャサ王を暗殺に至る。
シャサ王の遺骸は厳重に封印され、アビの最南端、シャキュフ岬より投棄された。
王の死に伴い、逆流システムの撤廃を代価にアビは戦争を放棄。三十年戦争の終結である。
サシャ王の代わりに国家が王として選出したのは、無能であるが戦争反対派であった某貴族である。この能無し国王一家は、以後五百年アビに王政を敷くこととなる。
また、「魔術師狩り」勃発。前王派であり戦争促進派であった大賢者・魔術師達が数多く処刑される(グールグーラ一族もこの時処刑された)

1040年頃 逆流システムの停止より、汚染物が再び流れ込むも、その量は以前より桁違いに増し、環境の悪化が驀進する。
遂に最南端より、高濃度の瘴気の蔓延する、生物の不住区域「ナラカ致死区域」の発生に至る。
国民はサシャ前王の呪いと恐れ、首都カシャを現在地に遷都するに至る。

   (この間五百年 王家貴族のアビ支配が続く)

1571年 東国ミセリコルディアの東南地区(アビとの国境にあたる)に工場地帯創設。汚染物は全てアビに流し込まれ、環境問題が更に著しく悪化する。

1577年 革命軍のクーデターにより、王家並びに貴族の一部が粛清される。
      革命軍リーダーの白瀧が新領主に就任、旧来のアビの制度の大部分が撤廃される。

1582年 現在




シャサ王はアビ人たちにとってはカンダタの糸であったのかもしれない。
仏のような救済の手。信じ難き奇跡。
しかし救いを信じられぬ彼らは、その救いを疑い自ら手を離したため、再び地獄の底へと落されていった。

だが新領主白瀧はアビ人にとって、決してカンダタの糸ではなかった。
地獄の底を突き抜けて燃える、天界まで焼き尽くす劫火。亡者達は己まで飛び火する美しい炎に心を燃やされる。
それは即ち今一度湧き上がる生の躍動であった。




まとめ(プーさんへ)
アビが現在までクソオブザマウンテンな国に成り下がったのは、元々環境に恵まれない国であったのは勿論のこと、それを救済してくれた王(ラークシャサ)を殺害し、自分達の平穏だけを欲したことに対する罪科でもある。
アビは五百年かけて王家貴族の悪政に殺され、酷く弱体化してしまった。疲弊した国民は反乱する気力も亡命する手立てもなく(国境のディフェンス能力強し&不浄の大気に慣れすぎた国民の半数は他国の清浄過ぎる大気に耐え切れない)、最後に残ったのは諦念。ただ責め苦のような日々を送るだけの、亡者のような存在に成り下がった。
アビは罪人たちの償いの地、すなわちまことの地獄であるのだ。

でもその地獄に甘んじるのは果たして正しいことか。地獄と共に滅びることが本当に正しいことか。五年前のクーデターで国民の考えは一転する。

っていう話だけどまったく要点がなくなったのでボチボチ漫画にしてゆくしかない…。
長くなってスマン!

あ、あとアビ人がアビを見捨てない理由もう一つ。アビには一年に一度、半月ほどの僅かな季節、瘴気が晴れて雲が薄くなって、なんか綺麗な季節があるんだ。唯一の祭りの季節。
アビ人がこの汚れた故郷にすら郷愁を抱くような、そんな思いにさせる美しい季節なんだ!
地獄にだってお盆はあるんだから、アビにだってお休み期間欲しいもんね´∀`


主人公側を最近あんま描けてないので、二人の出会いを文にした。漫画にはいつかしたい。でも長い。

【1】
頼り甲斐のある父だった。傭兵軍人であるがゆえ家に居ることは少なかったが、逞しい父の仕事姿を尊敬していた。
「俺がいない間は、お前が母さんを守ってやれ。約束だぞ」
大きな手が肩を抱く。母は病気がちで臥せっていることが多かった。だから父は、稼ぎの良い傭兵職から離れられなかったのだろう。良い薬はみな貴族らに渡ってしまって、貧民層がそれを手に入れるには大きな金が要る。

夏の盛り、その父が死んだ。貴族間のくだらない所領争いに駆り出され、沢山の爆弾に吹っ飛ばされて粉微塵になったという。遺体は戻らなかった。父の友人が、形見のドッグタグだけ渡してくれた。
母は深く嘆き、具合は日に日に悪化した。だが、父が死んだことを知った途端、医者は掌を返し薬を売らなくなった。
どれだけ頼み込んでも、拙い日仕事で稼いだ金を手に頭を下げても、門前払いされた。

か細くなる母の寝息に耐え切れず、初めて盗みを犯した。星の無い夜だった。
濃厚な闇に、早鐘のようになる心音を響かせながら、無我夢中で家まで走った。
母さん、薬だぜ、もう大丈夫だ!息を切らし叫んだ声に、しかし返る言葉はない。
母は既に冷たくなっていた。母の、ぽっかりと開いた口のその深い闇を、俺は生涯忘れることはないだろう。

港町ジュムには孤児が多い。俺がその中の一人になったところで、誰が気に留めただろう。
自分ですら何を思うことも無かった。思う暇も無かった。それからは毎日が盗みと逃亡の日々であった。
気付けば孤児同士、小さな徒党が出来ていた。ままごとのような盗賊団。俺はそのリーダー格となっていた。
父から教えてもらった武術のいろは、そして微かながらも魔法の類が使えたのが、学の無い孤児達には頼もしく思えたのだろうか。


【2】
ジュムは海に面している。厚い汚油に覆われた海は重く波打たない。
だがそれが一年に一度、嘘のように晴れる季節がある。
信じられないほど透明度を増した、コバルトブルーの海は美しく、どこからか魚までもが訪れる。アビで唯一の祭りの季節だ。
その絶世の景観ゆえに、ジュムは貴族らの保養地にもなっていた。今年もその季節が近付き、俄かに別荘区に活気が宿る。
それは同時に、彼らにとっては絶好の商売の季節でもあった。

「ハジ、今年はどの豚野郎から、お宝を盗んでやろうか」
肩を寄せ合いひそひそと囁きあう孤児らの顔は、松明の灯に深い影を刻まれながらも、やはり年相応に幼い。
「あの一際でかい、趣味の悪い別荘があるだろう。ああいうセンスの悪い野郎はお得意様だぜ。自分に良く似せて作った、金の豚の像がある筈だ」
少年達の笑い声が夜陰に響く。ハジがシッと腕を上げると、リーダーに従順な盗賊団の孤児らはピタリと口を噤む。
「昼間アデトの屋台で爺さん達が話してた。丁度今夜、豚野郎は見世物を公開するらしい。それも一般市民にまでお披露目するんだとさ
いいチャンスだぜ。警備が手薄な今、偵察がてら忍び込むことにしよう」


【3】
貴族の別荘は大層豪奢な装いであった。
金の豚は残念ながら見当たらないが、白磁の壷に銀の鎧。柱に刻まれた彫刻には色とりどりの宝石が埋め込んである。
アビでは稀少な花の匂いに噎せ返りながら、少年一同はそっと館の中央まで忍び込んだ。
そこは既に多くの人で賑わっており、中央にあるステージを囲むように一般市民が、
それを見下ろす形で、ぐるりと円状に底上げされたテラス階に、絢爛に着飾った貴族たちが、談笑しながら羽根扇子を召使いに仰がせている。
「気にくわねえなあ、俺たち、奴らのケツの下にいるんだぜ」
「さっき見つけた青銅の槍、やっぱり盗ってくればよかったんだよ。豚どもを突付いてやったら、面白かっただろうなあ」
「だけど奴らの的に当てるのは難しいぜ…なんてったって『ケツの穴の小せえ』奴らだからな」
少年盗賊達の潜めた笑い声を掻き消すかのよう、ステージから大音量の声が上がった。

「お待たせいたしました―――これより!皆々様にご披露致しますは!古今東西比肩するものなし、摩訶不思議ないきものに御座います!」
芝居調の司会者の、整然とした歯並びに松明の火が映り、赤々と揺らめく様は不気味に演出がかっていた。
「変な生き物だってさ、何だろう」
「くだらねえ。どうせ捕らえてきた獣人だろ」
「お貴族様はあいつらを見世物にするのが好きだって、死んだ婆ちゃんが言ってた。あいつらの方が豚によく似てらぁに」
侮蔑の眼差しを向ける少年達の目に飛び込んできたのは、しかし予想する姿とは異なっていた。確かに人型であるが、完全に人型である――そう――
「なんだ、人間の、ガキじゃねえか」
どこからともなく、見物人の野次がステージに投げられた。二人の黒い装束の大男に連れられてきたのは、僅か五、六歳ほどの少年であった。
簡素な衣装を纏い、顔は俯いている所為で良く見えない。首に巻かれた帯状の枷で、彼が奴隷身分であることが伺えた。
「あんな小さい子、どうしようってんだ」
「ペンダと同じくらいだぜ。まだ鼻水垂らして眠ってるような」
少年達の声は侮蔑から、険しい声音に変わってきている。まるで不穏な気配を感じているように。
それと対照的に、見物人のざわめきは好奇と疑念と期待に満ちていた。

「これなる少年は、一見普通の人の子に見えます、が、驚くなかれこの者はなんと―――『不死鳥』の末裔なのです!」
思わず噴出した盗賊少年らを、ハジが咎める、が、彼とて呆れた表情であった。そんな伝説上の生物が、どうしてこの場でお目にかかれよう。
それは観客らも同じであったようだ。市民らからは笑い声が、貴族のテラスからは溜息が漏れる。
その様子を見咎めるよう、大仰に司会者は声を張り上げる。
「皆々様、ご信じあそばさぬは至極道理に御座います…なれば百聞は一見にしかず!残り九十九を語るも惜しい、早速、その奇跡を御覧頂きましょう!」
ステージの少年を、向かって右側の大男が、首の枷を引っ張りステージ中央に突き出す。
よろけてたたらを踏む小さな足。乱れた髪のその純白さに、ハジは密かに目を引かれた。
左側の大男が、脇に置かれていた壷を、少年に向かって振りかぶった。壷の中の液体が、少年の頭から足までぶちまけられる。
鈍色の液体は、遠目からでは何であるか把握できなかった。が、風に乗って流れてきた、鼻腔を突く独特の不快臭に、仲間の一人が小さく悲鳴を上げた。
「…油だ!」
二人の大男は、ずぶ濡れの少年を挟んで対峙した。手に持った松明に、同時に引火する。見物人が息を呑む。まさか。
「まさか!」
ハジの叫びより一瞬早く、大男は同時に少年に松明を投げつけた。

弧を描いて落ちる小さな炎は、油に塗れた少年に当たった瞬間、火柱となって燃え上がった。
貴族の甲高い叫び、見物人の大きなざわめき、騒然とする観客達とは対照に、盗賊少年らは声も上げられない。
ただ黙って炎の塊を見つめる他ない一同には、一瞬にも永遠にも感じられた時間。
しかし、炎が突然勢いを増し、高らかに燃え上がったのを見て、観客から再び大きな悲鳴が上がる。
炎は勢いよく渦巻き、唸りを上げ、やがて空へ突き上げるよう高さを増すと、ふっと、嘘のように消え失せた。
その熱の名残が失せる頃、炎の柱の後にはただ一人、先程の少年が変わらぬ姿で立ち尽くしていた。
熱気に喉を焼かれたか、激しく咳き込んではいるが、炎上の形跡は見られない。
髪も、肌も、衣装ですら、一切焼けてはおらず、その光景にあっけに取られた観客らの気を取り戻させるよう、司会者は明るく声を張り上げる。
「如何でしょうか…これぞ不死鳥!炎に呑まれども灰の中より蘇る、正しく不死鳥の秘儀!皆様この類稀なる不可思議に、盛大なる拍手を!!!」
唖然としていた民衆は、ふと我に返ると、今度は大きな歓声を上げ、惜しみない拍手を捧げた。
ステージ上では司会者が、このような不可思議を所有する主人にあてた賞賛を、声高らかに歌っている。

「酷ぇ…」
誰とも無く呟いた盗賊少年の声は、見物人らの歓声に紛れたちまち掻き消える。
「何が不死鳥だ、あれは魔術じゃねえか」
歯軋りするような言葉に、少年盗賊らは声の主へと振り返る。
まるで苦虫を潰したようなハジの渋面に、彼らはおどおどと聞き返す。
「魔術…?」
「ハジが使うような…?」
「そうだ。あれは精霊魔法の類だ。俺が闇を扱うように。あいつはきっと、炎を使うんだ」
火が燃え移る瞬間、どことなく魔法の気配がした。そう付け足しながらも、目だけはステージから離さない。
ステージの少年は、肩を上下させながらも漸く呼吸が整ったようであった。滴る汗が、松明の照明にチカチカと煌く。
一瞬、少年は顔を上げた。乱れた白い髪から覗く濡れた目が、ハジの視線とかち合う。
少年にしては大きい、まるで黒真珠のような(ハジは黒真珠など見たことがなかったが、確かにこの時そう思った)漆黒の瞳。
それは刹那、この場にある全ての色彩を乱反射させ、まるで宝玉のように瞬いた。
ハジが息を呑んだ刹那、大男らはのそりと動き出し、ステージの少年を両脇から掴むと、乱暴に奥へと連れて行った。
観客の騒々しい歓声と、少年の静かな瞳。対峙し相反し拮抗し合う二つの存在の、その境界に立ち尽くしながら
成す術も無く、ハジはただ、唇を噛み締めた。

(続く)
■××年前




■そして現在


【カマツキス】
アビで(意図的にも、そうでなくとも)生産される、あらゆる酸毒の研究・生産管理府。
浄化を司るダリカとは対極の役割を担う。別名「死泥府」
毒の魔術師、府長ヴェルヒフが全てを取り仕切る。

ヴェルヒフは小貴族の出自。一族は街ごとゲヘナに飲まれて全滅した。
元々は碧眼金髪の美しい出で立ちであったが、毒素に犯され今の姿に変容した。



死泥府カマツキスは水源機関ダリカと相互扶助な関係だが、ダリカの方が一般市民の心証が良いのでちょっと拗ねてる。
府長もダリカ所長にちょっと焼きもち。
「いいないいなぁー…ウチにも子供たちが社会見学にくればいいのにぃ…」


船長には「リトルチュチュ」って呼ばれてる。
僕の可愛いお姫様!ちゃんと眠る前は腹巻しないとおなかを壊すよ!(ウインク)


船長メモ:船長は実はドラゴン。孔雀竜と呼ばれる種族。
目のような文様が羽根に広がっていることからそう呼ばれるが、秘境に生息しているため滅多にその姿を見せることはない。
けど船長はひきこもりが性に合わなかったので、故郷から飛び出して数百年。冒険が僕を呼んでいるのだ!!!


冒険者達の集い、『秘密結社パーボ・レアル』
歌と踊りと冒険と世界の秘密が大好きな陽気なブラダー大歓迎。
新大陸を目指すのが最終目的。だが大陸の皇族信仰の手前、不敬に当たってしまうため公言できない。だから秘密結社。
でもすぐ自己紹介しちゃうので結構バレてる。


ロゴマーク。


この船も歌う。

パーボ・レアルはスペイン語でクジャク。アルゴスはギリシャ神話の巨人の名。
両方とも100の目という意味を持つ。冒険者には目がいっぱい必要だ!











王様参戦。
彼がアビを生かし、アビに殺された。


名前メモ
ラークシャサ=鬼神の総称、羅刹
グル=gr=飲み込む、の意
スレンドラジット=Surendra-jit、インドラを滅ぼす者の意。ガルーダの別称、ガルーダは仏教世界において迦楼羅と呼ばれる。後の天狗のモデルとなった神である。
<< 前のページ 次のページ >>
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
ブログ内検索
プロフィール
HN:
ちさ
性別:
非公開
忍者ブログ [PR]